こんばんは、こばとんです。
今回はクリス・ロンズデールさんの「半年で外国語をマスターする方法」
こちらを自分用のメモがてら記事にしたいと思います。
この記事は「どんな外国語でも半年でマスターしてしまう方法 | クリス・ロンズデール | TEDxLingnanUniversity」が元になっています。
動画を見る時間が無い人や、復習したい人にどうぞ!
目次
外国語を学ぶ上で”心がけるべき5つの原則”
1:自分に関係のある事に集中する
注意力・意味・関連性・記憶、この4つには密接な関係があります。
森でハイキングしているシーンを想像してください。
森を歩いていると、木に爪痕のような印を目にします。
あなたは別に注意を払わないかもしれません。
もう少し進むと、地面に大きな足跡があります。
これには少し注意を払うかもしれませんね?
もっと進むと、大きなクマが現れました!
最初にあった爪痕は、恐ろしいクマの存在を示していたのですね。(関連性・意味を知る)
そこで、爪痕や足跡は自分に関わる重要なものだと記憶することになります。
どんな情報でも、生命に関わるなら注意を払い記憶にも残る。
同様に自分の目標達成に役立つ情報なら、注意を払い記憶にも残ることになる。
言語の自分に関わる部分に集中することが大切です。
この原則は次の道具にも関連してきます。
2:初日から新しい言語を道具として使う
道具は使うことによって学ぶもの。
必要な道具ほど早く覚えるものです。
クリスさんの友人に中国語を学び、キーボード入力の勉強をしている方がいました。
しかし、彼女は9ヶ月経っても中国語が打てるようになりません。
そんなある日、彼女は中国語の研修マニュアルを48時間で完成させなければならない状況になりました。
なんと彼女は、その48時間で中国語を打てるようになったそうです。
これは、関連性・意味・重要性があったから。
このように外国語習得の第2原則は、最初から学ぶ言語を
コミュニケーションの道具として使うことです。
3:最初から意味が分かっていれば、無意識のうちに言葉を身に付けている
クリスさんは、列車の中で8時間にわたり警備員と中国語でお話をしていたそうです。
警備員は絵を描いたり、身振り手振り、顔の表情を使って伝えようとしてくれたので
クリスさんは徐々に意味が分かるようになったそうです。
その2週間後、クリスさんの周りで中国語が話されていたとき部分的に聞き取ることが出来るように!
中国語を学ぶ努力すらしていなかったのに・・・です。
それはクリスさんが中国語を無意識に吸収していたということ。
伝達内容を前もって理解していれば言語は無意識のうちに身に付く。
これに関しては多くの報告があるようで、20-30年に渡り研究されています。
文法を中心に習ったグループの成績より、理解しやすいインプットで学習したグループの方が成績が良かった研究結果もあります。
「実践的な理解が習得の鍵になる」ようです。
4:語学学習は肉体的トレーニング
外国語の学習は、知識の蓄積とは異なります。
クリスさんの知り合いに、英語の成績が優秀でアメリカに渡ってきた台湾の女性がいます。
しかし、彼女は周りの人が話す英語が全く理解出来ず「耳がきこえないの?」と聞かれるくらいでした。
実は私たちの頭にはフィルターがあり、馴染みのある音だけを通し、馴染みのない音は通さないのです。
言葉が聞こえなければ理解も出来ず、理解できなければ学べもしない。
音を聞き取れなければ始まらないのです。
聞き取れるようになる方法は「肉体的トレーニング」です。
「話す」という行為は43個もの筋肉を連動をさせて使うことで、他の人が理解できる音声を作り出します。
新しいスポーツをやり始めると筋肉痛が起こるように、外国語学習も顔が痛くなるようでなきゃいけません。
5:心理状態が大切
悲しみ・怒り・不安などネガティブな感情があると学習は上手くいきません。
一方、楽しくリラックスしていると脳からアルファ波が出て好奇心を感じるほど言語を素早く学ぶことが出来ます。
あなたがリラックスするためには「不完全なことに対する寛容さ」が必要になってきます。
完璧主義で100%理解しないと気がすまないタイプなら外国語を聞くのは耐え難いものでしょう。
逆に分からないことがあっても気にせず、分かる部分に注意を傾けられれば、リラックスして速やかに学ぶことが出来るでしょう。
次はあなたがすべき7つの実践法をご紹介します。
7つの実践法
1:たくさん聞くこと
クリスさんは「脳を浸せ(外国語に)」と言っており、
学習している外国語を、とにかく多く聞くことになる環境を整えることが必要です。
理解できるかどうかは問題ではありません。
言葉のリズムや繰り返されるパターン、目立つ部分に耳を傾けましょう。
2:言葉より先に意味を知ること
単語も分からずにどうやるのか?
身振り手振りで、それが何を意味するかは分かると思います。
人間のコミュニケーションは多くの部分が身振りで行われています。
そう、理解しやすいインプットによって理解しているのです。
また、すでに知っているパターンを利用することも出来ます。
もし標準中国語と広東語のできる人がベトナムに行ったなら、ベトナム語の日常会話の6割は理解出来るでしょう。
なぜならベトナム語は3割が標準中国語、3割は広東語だからです。
3:単語を組み合わせること
動詞10個・名詞10個・形容詞10個で1000個の異なる文章を作ることが出来ます。
言語を使うということはクリエイティブな行為です。
赤ちゃんは「僕 お風呂 すぐ」などと言いますよね。
ちぐはぐですが、意思伝達は出来ています。
あなたも、創造力を使って色々な組み合わせを得ましょう。
完璧じゃなくても伝わればOKです。
4:核の部分に集中すること
これは、頻繁に使われる部分(単語)を覚えるということです。
英語の場合、1000語で日常会話の85%をカバー出来ます。
3000語あれば日常会話の98%をカバー出来て、英語は話せるということになります。
それ以上はおまけのようなものですね。
外国語を学び始めるとき、1週間目は学ぶ上で必要な言い回しを覚えて下さい。
「それはどう言うんですか?」
「分かりません」
「もう一度言って下さい」
「どういう意味ですか?」
これらの言葉を学ぶ言語で言えるようにし、それを道具として駆使し、他のことを学ぶ。
2週間目目はこんなことを言えるようになって下さい。
You・あなた
that・これ・あれ
me・わたし
give・あげる
hot・あつい
簡単な名詞・代名詞・動詞・形容詞を使って、幼児のようにコミュニケーションしましょう。
3~4週間目は「繋ぎ言葉」を練習します。
「だけど」
「しかし」
「だから」など
文をつなげて、より複雑な意味を表せるようにするものです。
この時点で「話している」と言えるでしょう。
5:親を探す
語学を学ぶとき、外国語の親を見つけておいて下さい。
小さな子どもが話すときは、簡単な単語の簡単な組み合わせで話をするはずです。
文法や発音が変なこともありますよね。
家族以外の人には意味不明かもしれませんが、「親」は理解することが出来ると思います。
だから子供は安心できる環境でおしゃべりし、自信を持つことが出来ます。
親は身振り手振りを使い、子供に分かる優しい言葉で話します。
理解しやすいインプットで、安心できる環境を手に入れましょう。
この方法は間違いなく上手くいきます、でなければ誰も母国語を身に着けられないでしょう。
外国語の親となる人は、あなた個人に関心があり対等な立場で接し、あなたが理解できるよう気を遣ってくれるような人です。
外国語の親の条件が、4つあります。
- あなたの言うことが変であっても理解しようと努力すること
- あなたの間違いを無理に訂正しないこと
- あなたが言ったことをどう理解したか、フィードバックを返し適切な受け答えや言い方が分かるようにすること
- あなたに分かる単語を使うこと
配偶者はあまり的確とは言えないかもしれません。
6:顔の動かし方を真似ること
筋肉を正しく動かすことで、その外国語を母国語とする人が理解できる発音が出来るようになります。
ここで心がけることは、顔の動きに対する音を聞き、聞いた音で顔の動きを直すということ。
これで顔を使ったフィードバックループが出来ます。
ネイティブスピーカーを見る機会があれば、顔の動きをよく観察して下さい。
ルールというのは、無意識に吸収すれば自然に使えるようになります。
7:ダイレクトにイメージする
クリスさんはこれを「直結」と呼んでいます。
外国語学習者の多くがやることは
母国語の単語と外国語の単語を対応づけて、記憶するまで繰り返すという非効率なことです。
知っているものには、すべて心の中にイメージや感覚があるということに気づいて下さい。
例えば「火」について話すとき、煙の臭いがしてパチパチと音が聞こえて炎が見えるでしょう。
つまり、イメージやそれに関する記憶から入って別の経路から出ています。
「同じ箱 別の道」とクリスさんが呼ぶ所以です。
この経路は時間をかけて形成されます。
練習すると、新しい音を元からある自分の内部イメージに関連づけるのが、段々上手くなっていきます。
そうして何度も繰り返すうちに、この作業が上達して無意識に出来るようになります。
以上が、外国語を習得するための5つの原則と7つの実践でした。
1つやるだけでも、皆さんの外国語は上達するでしょう。
すべてを実践したら、半年で外国語を使いこなせるようになります。